トレチノイン(レチノイン酸)は、夏に塗るのが実はお勧めです。

2023年8月15日

レチノイン酸(トレチノイン)は、

ターンオーバーを早めて、表皮を厚くし、角層をコンパクトにする。

そして、メラニンを排出し、皮膚の深いところではコーラゲン産生を促進する

皮脂腺を委縮し皮脂をコントロールする

と、美肌になるなる作用があります。

ニキビやシミ・シワの治療薬としてFDA(アメリカ食品医薬品局)に認可されている安全性の高い薬です。

ただ、作用が強く取り扱いに注意が必要なため、日本では認められた医療機関でしか処方することができません。

医学論文でも「ニキビ治療の主力としてトレチノインをはじめとしたレチノイド製剤を用いるべき」とするものも多くあります。

でも患者さんの中に、パルミチン酸レチノールやプロピオン酸レチノール、酢酸レチノールなどのレチニルエステルの形のビタミンAを、レチノイン酸と思って使ってる方が結構います。

細胞に直接指令を出せるのは、レチノイン酸なのです。

レチニルエステルの形のビタミンAにはこの効果が100分の1
メディカルコスメでいうと、ゼオスキンには、レチニルエステルを軸として少しだけレチノールが入っています!

しっかり効果を出したい場合は、クリニックで処方しているレチノイン酸(トレチノイン)も併用するのがお勧めです。

また、ハイドロキノンと併用することで、新しくできる表皮の細胞が、メラニンの少ない細胞になるため、トレチノインはハイドロキノンとの併用療法が、より推奨されています

ただ、夏場は敬遠する方が多いです。

紫外線が強いと、副反応の皮膚のポロポロや、赤み、かゆみなどが強く出てしまう方が多いからです。あせるあせる

もし、副反応が強く出た場合は、使用を中止し、ステロイド外用などの治療が必要になることもあります。

ただ、ステロイドを外用すると、レチノイン酸(トレチノイン)の効果が減弱すると言われており、軽度であれば使用せずに経過をみることもあります。

だと、レチノイン酸(トレチノイン)治療は、冬のほうがいいのではと思いますが、紫外線の時期が一番シミもできやすいです。

そして、レチノイン酸(トレチノイン)の外用が、メラニン色素ができてから早ければ早いほどメラニン色素も定着しないで出ていってくれます。

なので、シミ治療的には、夏はお勧めなのです。

ということで、六本木スキンクリニックでは、レチノイン酸を使用して副反応があまりに強い場合は、従来のレチノイン酸の副反応を格段に軽減した、レチノイン酸ナノエッグというものがあります。

「レチノイン酸ナノエッグ」は、当院のレチノイン酸ジェルの作成方法をベースとしたオリジナル処方です。
レチノイン酸は、オイルや軟膏にはとても混ざりやすく、その次にクリームに混ぜやすく、ジェル基剤で作るのには技術が必要です。ジェル基剤のレチノイン酸は、同じ濃度のクリーム基剤よりも5倍肌の中へ浸透し、オイルや軟膏基剤のものに比べると10倍以上浸透しますので、同じように塗っていても、かなり高い効果を出すことができます。
そして、東大形成外科グループが、試行錯誤を経て、ジェル基剤で作ることに成功しました。

六本木スキンクリニックでは、2001年に東大形成外科チームのレチノイン酸ジェルの作成法を伝授していただき作成しています。ラブラブドキドキラブラブ

レチノイン酸ナノエッグ ジェル(トレチノインナノエッグ)は、濃度0.1%で 5g 5000円になります。(税抜き)

通常のレチノイン酸(トレチノイン)は、

0.1% 5g 5000円

0.2% 5g 5000円

0.4% 5g 6400円(すべて税抜き)

夏の日焼けでボロボロになりがちなお肌が、つやつや肌になりますよ。

またレチノイン酸(トレチノイン)はニキビの改善にも有効なお薬の1つ。

ただしニキビに対しては保険診療の薬も多くあるので、これらの治療法と比較しながら肌の状況を見て、六本木スキンクリニックでは判断いたします。興味がある方はぜひ気軽に相談していただけますと嬉しいです。