Part①はこちらからご覧ください。
前回、顔の赤みの主な原因として、
①アトピー性皮膚炎などの湿疹系の炎症
②脂漏性皮膚炎
③酒さ
の3つをご紹介しました。
また、軽症の場合は症状がよく似ていたり、多くの方がこの3つの原因が絡み合って発症していることが多いとお伝えしました。
そして最近は、酒さの方が増えています。
酒さだけと考えるのではなく、「酒さも少しある」「酒さがメインだけれど他の症状も合わさっている」という広い視点で診ていくと、改善しやすいことが多いのです。
しかし、酒さの明確な単一の原因は、まだ完全には解明されていません。
近年の研究では、遺伝的な肌の弱さをベースに、「免疫の異常」や「環境的な刺激(引き金)」が複雑に絡み合うことで発症・悪化すると考えられています。
肌質では、色白で日焼けをしやすい方に多い傾向があります。
ニキビダニは誰の肌にもいる常在生物ですが、酒さの患者様では通常の数倍〜数十倍に増殖していることが分かっています。
ニキビダニが死ぬ際に放出される細菌が、強いアレルギー反応や炎症(ブツブツ)を引き起こします。
そのため、ロゼックスゲルはダニの活動や異常な増殖を抑える目的で処方されることが多いと思います。
また、アゼライン酸をおすすめされることも多いと思います。
アゼライン酸の主な働きは、「毛穴の詰まりを改善すること」「アクネ菌に対する抗菌作用」「抗炎症作用」です。
ニキビダニを直接殺す成分ではありませんが、ダニの大好物である皮脂の分泌を少し抑え、毛穴環境を整えてくれます。
六本木スキンクリニックでは、DRX AZAは20%と高濃度のため、ヒリつきや刺激によって赤みが強く出てしまう方が少なくありません。
そのため、少しコストは高くなりますが、「ロザリーブ フェイスローション」をおすすめし、院内でも取り扱っています。
おすすめする理由は、アゼライン酸が5%と刺激を抑えながら効果が期待できる濃度であることに加え、酒さの微細血管拡張を誘発する炎症性サイトカインや血管内皮細胞増殖因子(VEGF)を標的とする「アンチレッドペプチド」が配合されているため、赤みの改善が期待できるからです。
また、皮脂量が多い方は、皮脂がニキビダニのエサとなるため症状が悪化しやすく、皮脂そのものの刺激でも赤みが強くなります。
そのため、ビタミンA誘導体であるロアキュテインをおすすめしています。
特に毛穴の開きが目立つ方にはおすすめです。
ブツブツとしたニキビのような症状が多い方には、細菌を殺すことを目的とするのではなく、強い抗炎症作用を期待して、ミノマイシンやビブラマイシンを少量から通常量で数週間〜数か月内服していただくことがあります。
私たちが診療している中では、軽症で皮脂量が多く、毛穴の開きがあるタイプの方が最も多い印象です。
このタイプでは、ロアキュテイン(半量から)の内服とロザリーブ フェイスローション、さらに可能であればビタミンBの内服を組み合わせることで、症状が大きく改善することが多くあります。
ただし、赤みが残る方は少なくありません。
その場合は、赤みを改善するために、グリーンジェネシスを1か月に1回併用していただいています。
グリーンジェネシスは、不可逆的に拡張してしまった微細血管にアプローチする自由診療のレーザー治療です。
通常のジェネシスは、肌のハリや肌質改善、マイルドな赤み改善に優れています。
一方、グリーンジェネシス(532nm)は、ヘモグロビン(血液の赤み)への吸収率がYAGレーザーの約5倍高いため、皮膚の浅い層にある持続する赤みや細い毛細血管拡張に対して、より効果が期待できます。
そのため、毛穴の開きがあり、皮脂も多い赤ら顔の方は、この治療で改善されることが多くあります。
一方で、酒さの状態は患者様によってさまざまで、少数ではありますが治療方法を変える必要がある方もいらっしゃいます。
・アレルギー体質はあるか
・通常のニキビも多いか
・白ニキビが硬く頑固なのか
・かゆみがあるか
・熱感やヒリつきがあるか
・年齢
その他の症状なども含めて総合的に判断し、お薬を使い分けています。
「いろいろなクリニックに通っても治らず、自分の赤みは不治の病ですか」とご相談を受けることもあります。
しかし、不治の病ではありません。
こちらの患者様も、グリーンジェネシスとロアキュテインの内服を行いました。
3か月後には、赤みはかなり改善しています。
さらに赤みをもう少し落ち着かせたいとのご希望があるため、今後はグリーンジェネシスをあと2〜3回と、ロザリーブ フェイスローションを継続することで、赤みはさらに改善していくと考えています。
六本木スキンクリニックでは、保険診療と自由診療の両方を行っています。
それぞれの良いところを組み合わせながら治療をご提案しておりますので、お気軽にご相談ください。
混雑時にはお待ちいただくこともありますが、保険診療は予約不要です。
受付は診療終了時間の30分前までとなりますので、お時間にご注意ください。
また、不定休で休診となる日もございますので、ご来院の際はクリニックのホームページをご確認いただくか、お電話でお問い合わせください。



